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2026年改定で訪問看護指示書の押印欄はどう変わった?|旧様式・受領・更新管理の実務チェック

8 時間前
読了時間: 7分

2026年度改定では、訪問看護指示書の様式に関する見直しが行われました。書類を新様式へ差し替えるだけでなく、事業所内で「どの様式を使うか」「受領後に何を確認するか」まで運用へ落とし込むことが重要です。

厚生労働省の訪問看護ステーション向け資料では、訪問看護指示書の様式から押印欄の「印」を削除する変更が示されています。一方で、医師署名(又は記名押印)という要件自体がなくなったという意味ではありません。また、従前の様式も引き続き使用可能とされています。

2026年改定で変わったのは「押印欄の見た目」

訪問看護指示書の新旧様式を確認する事務スタッフのイメージ

改定後の訪問看護指示書では、従来の様式にあった「印」の表示が削除されています。資料上は医師署名(又は記名押印)という形で示されており、単に印欄が消えたから何も確認しなくてよい、という読み方は避ける必要があります。

事業所では、テンプレートを入れ替えるだけでなく、スタッフへ変更点を共有し、旧様式が届いたときに誤って差し戻さないよう統一します。

旧様式が届いても、様式だけで即NGにしない

厚生労働省資料では従前の様式も引き続き使用可能とされています。医療機関によって切り替え時期が異なるため、旧様式という理由だけで再発行を求めると不要なやり取りが増える可能性があります。

受領時は様式の新旧よりも、患者、医療機関、医師、指示内容、指示期間など事業所として必要な確認を行い、不備がある場合に医療機関へ確認する流れを決めます。

受領時の5分チェックを固定する

  • 対象患者が正しいか

  • 医療機関・医師情報を確認したか

  • 指示期間と開始・終了を確認したか

  • 必要な指示内容が記載されているか

  • 受領日と確認担当者を記録したか

この5点を受領時に同じ順番で確認すると、「誰かが見たと思っていた」状態を減らせます。紙で受領する場合もPDFで受領する場合も、確認後の保存場所と次回更新時期を同じ運用へつなげます。

更新依頼は期限直前ではなく、事業所ルールで前倒しする

訪問看護指示書の更新依頼から受領確認までを前倒しで管理するイメージ

更新管理で困るのは、期限そのものより「依頼したか」「返送待ちか」「届いたか」が分からなくなることです。そこで、期限日とは別に更新依頼の基準日を持ちます。

運用例

  • 更新対象を週1回一覧で抽出

  • 医療機関へ依頼した日を記録

  • 返送待ちを独立した状態で管理

  • 受領後に内容を確認して完了へ変更

  • 不備確認中は未受領と分ける

医療機関ごとの郵送・FAX・電子連携などの違いも記録しておくと、担当者が変わったときの確認時間を減らせます。

よくある失敗と修正方法

失敗1:新様式だけを正解として旧様式を返す

修正:従前様式が使用可能という公式資料をスタッフ間で共有し、様式の見た目だけで判断しない。

失敗2:受領したが管理表を更新しない

修正:受領確認と一覧更新を同じ担当・同じタイミングで行う。後で入力する運用を減らす。

失敗3:更新依頼の履歴が担当者の記憶に残る

修正:依頼日、依頼先、担当者、返送状況を患者単位で記録する。

失敗4:不備確認中と未依頼が同じ状態

修正:未依頼、依頼済み、返送待ち、不備確認中、完了など状態を分け、次に何をするか見えるようにする。

受領から更新完了までの標準フロー

指示書管理は『届いた』『保存した』だけでは完了しません。受領後に内容を確認し、必要な情報を一覧へ反映し、次回更新日までつなげて初めて管理が一巡します。

  • 受領日時と受領経路を記録する

  • 患者・医療機関・医師・指示期間を確認する

  • 不備があれば確認中として担当者を決める

  • 原本またはPDFを所定の場所へ保存する

  • 期限・次回更新基準日を一覧へ反映する

  • 完了後に返送待ち・不備確認中の状態を解除する

この流れを患者ごとに同じ順番で行うと、受領済みなのに一覧が古い、一覧は更新したのに原本が見つからない、といったズレを減らせます。

担当者が休んでも止まらない引き継ぎ方法

引き継ぎでは全患者を説明する必要はありません。未依頼、返送待ち、不備確認中、期限が近い患者だけを抽出し、『現在の状態』『次にすること』『期限』『担当者』を共有します。

たとえば『Aさん:依頼済み、医療機関へ9月30日FAX、返送待ち、10月5日までに未着なら電話確認』のように、次の行動まで書くと、担当者不在でも対応できます。

医療機関ごとの連絡ルールをマスター化する

医療機関によって、依頼方法、担当窓口、FAX番号、郵送先、返送方法が異なる場合があります。患者ごとに毎回調べるのではなく、確認済みの連絡先と運用を医療機関単位でまとめます。

  • 医療機関名と部署名

  • 依頼先の電話・FAX・郵送先

  • 依頼時に必要な情報

  • 通常の返送方法

  • 確認が必要な場合の窓口

  • 最後に確認した日

連絡先は変更される可能性があるため、古い情報を固定化しないことも重要です。実際に連絡した際に変更が分かったら、マスターも同時に更新します。

不備が見つかったときの運用例

指示期間や記載内容に確認が必要な場合、スタッフ個人の判断で補完せず、医療機関へ確認します。その間は『未受領』と混同せず『不備確認中』など別状態にし、誰が確認しているかを残します。

確認後は、修正済み書類の受領、保存、一覧更新まで行い、案件を完了へ移します。電話で確認しただけで止めず、必要な記録を事業所ルールに沿って残します。

月末に見るべきなのは全件ではなく止まっている案件

月末監査では、全患者を最初から確認するより、期限超過、期限間近、返送待ちが長い、不備確認中、担当者未設定の案件を抽出します。止まっている案件へ集中すると、日常業務を圧迫しすぎずに管理できます。

同じ原因の漏れが繰り返される場合は、個人へ注意するだけで終わらせず、依頼基準日、状態名、保存場所、引き継ぎ方法など仕組み側を1つずつ修正します。

指示書管理を一か所にまとめるならシジベル

訪問看護指示書管理システム「シジベル」の公式ロゴ・紹介画像

指示書の新旧様式を理解していても、患者数が増えるほど、期限、依頼日、返送待ち、原本確認を紙やExcelの複数箇所で追うのは負担になります。

シジベルは、訪問看護指示書の期限や更新対応、患者情報、依頼履歴をまとめて確認するためのWebアプリです。制度上の判断を自動化するものではなく、日々の管理漏れを減らすための運用補助として使います。

月1回の監査チェックリスト

  • 期限が過ぎたままの指示書がない

  • 依頼済みで長期間返送待ちの案件を抽出した

  • 不備確認中の案件に次の担当者が設定されている

  • 新旧様式の扱いがスタッフ間で統一されている

  • 原本PDFまたは紙の保存場所を追える

  • 退職・異動者だけが知っている案件がない

毎日すべてを見直す必要はありません。日々は期限と状態を管理し、月1回は止まっている案件だけを抽出すると、確認作業を増やしすぎずに運用できます。

更新漏れが起きたときは個人ではなく工程を見る

更新漏れが見つかった場合、担当者への注意だけで終わると同じことが繰り返される可能性があります。依頼対象の抽出、依頼記録、返送待ち、受領確認、一覧更新のどこで止まったかを確認します。

たとえば依頼済みなのに返送待ちを確認する日が決まっていなかったなら、再確認日を持つ運用へ変更します。受領済みなのに期限が更新されていなかったなら、受領確認と一覧更新を同じ工程にします。原因を工程へ戻すことで、担当者が変わっても再発を減らしやすくなります。

また、更新完了の最終確認者を決めておくと、受領・保存・一覧更新のどこか一つだけ終わった状態で「完了」と扱うことを防ぎやすくなります。事業所内で完了の定義を共通化し、誰が見ても同じ状態判定になるようにします。

まとめ

2026年改定では訪問看護指示書の押印欄表示が見直されましたが、旧様式が直ちに使用できなくなるわけではありません。重要なのは、様式の違いを理解したうえで、受領、内容確認、保存、更新依頼まで同じ流れで管理することです。

制度や様式は今後も変更される可能性があります。最新情報は厚生労働省の令和8年度診療報酬改定ページや通知で確認してください。

情報に関する注意事項

本記事は2026年10月2日時点で確認した厚生労働省の公開資料を基にした一般的な情報です。個別患者の指示内容、算定、医療機関との連携、自治体・保険者の運用については、最新の通知、主治医の指示、所管機関の案内を優先してください。

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